院長コラムhead doctor’s blog
一人一人に21.5.9
以前からあることですが、病院での検査や治療の説明をご本人やご家族さんが理解されていなかったり納得されていないことは多いです。
入院されていた場合は、面会制限を理由に説明自体がほとんどなされていないケースも散見されます。
逆に主治医は一生懸命に説明してくれたけど、言葉や内容が難し過ぎて分からなかったと話されるケースもあります。
こういったケースの場合は私の訪問診療は、紹介状の情報を元にまずは説明することから始まります。
普段通りに出来るだけシンプルに説明をすると、不安/不満の表情はやがて和らぎます。
たったこれだけで不眠や痛みが減ることもあります。
がん領域に限らず様々な領域で解析した遺伝子情報を元に、薬剤選択や治療方針を決定する最先端のオーダーメイド医療が隆盛を迎えています。
在宅医療ではそんな最先端医療とは無縁ですが、お一人お一人の希望に沿って医療を提供しますので、これは原始的なオーダーメイド医療と称してもいいのかもしれません。
一人として同じケースはありません。
診療ガイドラインや標準治療というものがない世界です。
だからこそ難しくも面白く、私はこの道を追求し続けます。