たぶせ在宅クリニック 和歌山市の訪問診療

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院長コラムhead doctor’s blog

能登支援活動 part③24.2.10

その他

2日目夕方に3日目の活動場所を指示されましたが、その日の夜に急に場所が変更となりました。
七尾から3時間半かけて最前線の珠洲市に行きましたが、予定より遅れてしまいました。

珠洲の現場では他県のJMATと合同で活動予定でしたが、私たちより先着したJMATメンバーから不穏な情報が入っていました。
珠洲ではDMAT(災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team)に指示を仰ぐという話しでしたが、DMATのリーダーが先着していた他県のJMATに対して激怒されていました。

詳しい事情は省略しますが、DMATとJMATという異なる組織どおしの問題が最前線の現場で発生していました。私達が珠洲に行った日よりも前から小さなトラブルは頻発していて、積もり積もった怒りが当日に爆発したとのこと。問題の原因を探るとDMAT1割・JMAT9割という感じだったので、ここはひたすら謝るしかないと悟り、到着早々DMATリーダーの先生に頭を下げ続けました。私たちJMATと怒っているリーダーの間をDMAT側のサブリーダーの先生が仲介してくれたお陰もあり、徐々に怒りは静まりましたが結局この日の私達への活動指示は頂けませんでした。

しかし何もせずに帰る訳にもいかないので他県JMATのメンバーと相談し、次の日以降も同様の問題が繰り返されないようにJMATとして珠洲の現場で何が出来るのかを調査するという方針を立て、金沢のJMAT本部に報告と了解を得て、3日目の私達の活動を2時間だけ行いました。
その夜にJMAT本部に詳細な報告を行い、次の日からJMAT側の動きが改善されたので、私達の調査活動は無駄ではなかったようです。

ちなみに怒っておられたリーダーには私から積極的にコンタクトを取り続け、夕方のDMAT連絡調整会議にも飛び入りで参加させて頂き、珠洲を離れる際には「気を付けて七尾にお戻り下さい」と見送って頂きました。

結局、2日間の現地での総移動距離380km、総移動時間13時間、総活動時間は僅か3時間でした。
初日に金沢の本部で言われていた通りとなりました。

次の最終回では私が今回の活動で学んだことや感想を書きます。

珠洲市内の津波被害の現場です