院長コラムhead doctor’s blog
2021年も21.1.11
今年も新型コロナウイルスに翻弄される1年になりそうです。
ワクチン接種も春までに開始されますが、効果はあくまでもリスク軽減です。
根本的な解決には、治療薬の導入と感染症法における第2類から指定が外されることしかないですよね。
それまでは基本的な感染予防法しかないと思います。
日常的にお看取りを多くしていますが、ご本人とご家族に寄り添うのは難しいです。
常に寄り添うことを念頭に訪問診療を行っていますが、実際に寄り添えているかどうかは相手が決めることなので自分で評価することではありません。
在宅の医療者で「私は寄り添っています」と断言する人がいますが、果たして本当でしょうか?
100%の寄り添いなど、どれくらい出来ているのでしょうか。
もしかしたら、医療者のただの自己満足であって、患者/家族さんには評価されていない可能性もあります。
私が尊敬する外科の先生が、「今までに3000人以上手術してきたが、私の手術が真の意味で命を救ったのは5人くらいです」と講演で話されるのを伺ったことがあります。
大ベテランで超有名な先生でも、100%救えたと言い切れることは極めて難しいということです。
最近、私の訪問診療に対してお褒めの言葉を頂戴することが増えました。
もちろん嬉しいことですが、私自身は自分の理想の半分にも到達していません。
全国レベルにはまだまだ及ばないことを、私自身が身に染みてよく分かっています。
今年も自分に厳しく、在宅医としての向上心を忘れずに励みます。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。