たぶせ在宅クリニック 和歌山市の訪問診療

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院長コラムhead doctor’s blog

振り返ってみて21.10.17

在宅医療

急に涼しくなりましたね。

過ごしやすいとはいえ、体調管理にご注意下さいませ。

時々私が行っていることの1つに、今までの担当した患者さんの一覧を見直すことがあります。

お一人お一人の人生最後の時期を担当させて頂いたので、皆さんに思い出があります。

中には名前だけでは思い出せない人もいますが、住所だったり家族構成だったり診療内容などで思い出します。

1年目から常に全力で仕事をしていますが、今振り返ってみると初期の患者さんでは私の経験不足を感じたり、初期と今とは考え方が変わっている部分もあることも、自分の振り返りの中で感じます。

初回から成長している部分もありますし、まだ成長出来ていない課題もあります。

私は開業当初から、ご本人とご家族をセットで担当するということを大切にしています。

でも最近、まだまだ私の家族さんのフォローが弱いと感じる場面がありました。

お看取りが近くなると、多くのご家族の不安はそれまで以上に増えます。

食べなくなり、飲まなくなり、トイレに行かなくなり、全身は日ごとに痩せます。

寝る時間も増えますから、当然本人との会話は減ります。

周囲の音が静かになる夜、ご本人の息が聞こえにくいと、「呼吸してるかしら?」と恐る恐る様子を見に行きます。

そして呼吸を確認してホッとするということを、家族さんは一晩に何回もしています。

在宅看取りを行うならこんな当たり前のことを、私は分かっているつもりでしたが実はその真の苦労を分かっていませんでした。

お一人お一人のケースから貴重な学びはありますから、それを忘れないためにも私の振り返りの時間を大切にしたいと思います。

そして私が理想とする質の高い在宅医療を追求します。

窓際で寝ている猫

保護猫兄弟の片方は、この位置で寝るのが好きです。

窓枠とキャットツリーの上面には段差があるのですが、彼は全く気にならないようでよく寝ています。

窓際族ならぬ窓際猫ですね。