院長コラムhead doctor’s blog
【解説③】医療用麻薬について19.1.12
(医療用)麻薬と聞いて、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
個人によって様々なイメージをお持ちだと思います。
がんの疼痛や呼吸苦には医療用麻薬はかなりの効果があります。
最近では非がんの一部(心不全や呼吸不全など)にも使用することもあります。
近年日本でも使用されることが多くなっていますし、私も必要と判断した患者さんには躊躇なく使用しています。
副作用はありますが、麻薬に慣れた医師や看護師がチェックしていれば大丈夫です。
しかし今でも麻薬と聞いて嫌な顔をする方は多いです。
その大半は年配の方ですが、昔の悪いイメージが残っているからです。
「麻薬を使ったら最後で、すぐに死ぬ。」
「依存するんでしょ。幻覚や気がおかしくなるんでしょ。」
「あんな怖い薬は嫌です。」
「眠らせるために使うんでしょ。」
様々な意見が聞こえてきますが、丁寧に説明をすると多くの方は安心して、そして苦痛緩和を得て過ごされています。
残された時間を出来るだけ穏やかに過ごすために、医療用麻薬は非常に役立つ薬です。
古く間違った誤解がなくなりますように。